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1997 年度 実績報告書

規則構造を持つ生理的組織・細胞の水と機能の関連-角膜と骨格筋

研究課題

研究課題/領域番号 09770031
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

竹森 重  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (20179675)

キーワード骨格筋 / スキンドファイバー / 水 / 核磁気共鳴
研究概要

核磁気共鳴画像法の原理である水プロトン緩和過程の組織・細胞差を、その構造と機能に関連付ける研究の一環として、明確に定義できる構造と人工制御できる機能を持つ角膜と骨格筋を用いた研究を行っている。角膜組織においてはコラーゲン格子配列と透光性、骨格筋フィラメントにおいては液晶様フィラメント構築と収縮能を、それぞれの組織細胞内の水プロトンの挙動と相関させている。
まず、ウシガエル縫工筋または半腱様筋のスキンドファイバーを標準としてその縦と横の緩和時間経過を検討した。測定はX線回折用のキャピラリーの中にスキンドファイバーを充填して行った。スキンドファイバー束を用いると全水分量のうちの一割弱がバルクの溶液と同等に振舞った。このようにバルクの水が少ない状態でも、10mMのクレアチンリン酸を添加した弛緩液を使うことによって測定中にファイバーが硬直に移行することを免れ得る。単離した筋線維を機械的にスキンド処理して用いた場合には、バルクの溶液と同等に振る舞う水プロトンは観測されなかった。
硬直ファイバーと弛緩ファイバーを比べると、弛緩筋では緩和が少し遅くなった。この硬直筋と弛緩筋との相違が、硬直状態におけるアクトミオシンクロスブリッジの形成によるものであることが、筋フィラメント間のオーバラップがなくなる程度に引き伸ばしたスキンドファイバーでは、硬直液に浸しておいても弛緩液に浸しておいてもその中の水プロトンの振舞に相違が見られないことから示された。
これに対して角膜中の水プロトンは、膨潤して透光性を失った標本でも、新鮮で透明な標本と違いが見られなかった。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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