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1997 年度 実績報告書

神経型一酸化窒素合成酵素の活性調節の分子機構とその中枢性自律神経制御における役割

研究課題

研究課題/領域番号 09770039
研究機関大阪大学

研究代表者

奥村 明子  大阪大学, 蛋白質研究所, 教務職員 (30180813)

キーワード神経型一酸化窒素合成酵素 / FAD / 相互作用分子
研究概要

本研究は、神経型一酸化窒素合成酵素(NOS)の中枢神経系における活性調節の機構を解明するとともに、中枢性の自律神経調節におけるNOSの生理的意義を明らかにすることを目的とする。
そのために、まず、flavin adenine dinucleotide (FAD)によるNOSの活性化の作用機序の解析を試みた。ラット脳のシナプス細胞膜画分を界面活性剤で可溶化後、FAD agarose affinity chromatographyによって、FADと相互作用する蛋白質を精製し、溶出される蛋白質をSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動で分離し、部分アミノ酸配列を決定した。決定したアミノ酸配列をホモロジー検索したところ、この蛋白質はグリセルアルデヒド3リン酸デヒドロゲナーゼ(GPD)であることが判明した。GPDは細胞質に局在するので、細胞外からのFADと相互作用する可能性が考えられなかった。他にもこの方法でFADと相互作用する蛋白質が認められたが、やはり細胞質に局在する物質であった。細胞質とシナプス膜画分を完全に分離できないため、この方法ではFADと相互作用する物質に細胞質中のFADを補酵素とする酵素がたくさんとれてきてしまうと考えられた。
そこで次に、神経型NOSと相互作用する蛋白質を検索することによりNOSの活性調節及び役割の解明を試みた。まず、yeast two-hybrid法によってNOSのN末端部分のPDZ domainと相互作用する蛋白質を検索した。いくつかのポジテイブクローンが得られており、現在、NOSとの相互作用を検討中である。さらに、GST-NOS融合蛋白質を大腸菌に産生させてカラムを作製し、牛脳の細胞膜画分からNOSと結合する蛋白質を精製し、部分アミノ酸配列を決定した。最近、抗体が作成できたので今後NOSとの相互作用、及び細胞内、組織内分布に関して詳細な検討を行なう予定である。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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