研究概要 |
1.ラット心筋梗塞モデルを用いて、慢性心不全における脳内アンジオテンシン系の病態的意義を明らかにするために、脳室内アンジオテンシン投与により惹起される飲水行動を正常ラットと心不全ラットで比較し、心不全群で有意に飲水行動が強く誘発されることを見出した。また脳室内にアンジオテンシン変換酵素阻害薬であるカプトプリルを持続投与することにより心臓リモデリングが予防されることが明らかになった(Journal of Cardiac Failure,1998,in press)。 2.心不全時の脳内アンジオテンシン系の機能亢進の機序として圧受容器機能低下が報告されているが、従来の圧受容器機能の評価方法には、重大な欠点があった。圧受容器機能評価のための信頼性の高い方法として、ホワイトノイズ法を新たに開発した(American Journal of Physiology,1998,274 : H358)。 3.ラット心不全モデルの心機能評価の新しい方法としてコンダクタンスカテーテル法を開発し、交感神経が収縮性に与える影響を明らかにした(American Journal of Physiology,1998,in press)。
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