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1998 年度 実績報告書

mi転写因子(MITF)により転写活性化を受ける遺伝子群の包括的クローニング

研究課題

研究課題/領域番号 09770147
研究機関大阪大学

研究代表者

伊藤 彰彦  大阪大学, 医学部, 助手 (80273647)

キーワード転写因子 / サブトラクション / グランザイムB / セロトニン / mi遺伝子
研究概要

マウスmi遺伝子座にはbasic-helix-loop-helix-leucine zipper型転写囚子MITFがコードされている。mi遺伝子座におけるmi変異のホモ個体mi/miマウスでは塩基領域の1アルギニンが欠失した変異型MITFが発現している。この蛋白は転写因子として機能できないため、mi/miマウスではMITFによる遺伝子の転写活性化が起こらない。これら転写障害を受ける遺伝子を単離するために、野生型(+/+)及びmi/miマウス由来培養マスト細胞からcDNAライブラリーを作製し、(+/+-mi/mi)のサブトラクションを行った。cDNAプローブによるサザン法で約400クローンをスクリーニングし、mi/miマウス由来培養マスト細胞で転写障害を示す遺伝子20種を単離した。塩基配列を決定した所、12種は未知の遺伝子で、8種はグランザイムB、トリプトファン水酸化酵素、gp49、ST2L、ビメンチン、E25、マウスマスト細胞プロテアーゼ5及び6であった。グランザイムBとトリプトファン水酸化酵素についてはMITFの直接的な転写標的遺伝子であることをゲル・シフト法及びルシフェラーゼ・アッセイにより示した。これら2遺伝子のプロモーター領域内に存在するそれぞれ3つ及び1つのCANNTGモチーフがMITFによる転写活性化に重要であった。またこれら2遺伝子はそれぞれ細胞障害活性及びセロトニン合成に重要な蛋白をコードしているが、mi/miマウス由来培養マスト細胞ではYAC-1細胞に対する細胞障害活性及び細胞当たりのセロトニンの含量が有意に低下していた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Ito A et al: "Inhibitary effect of the transcription factor encoded by the mi mutant alkle in cultured mast cells of mice." Blood. in press.

  • [文献書誌] Ito A et al: "Systematic method to obtain novel genes that are regulated by mi transcription factor." Blood. 91. 3210-3221 (1998)

  • [文献書誌] Ito A et al: "Expression of vascular permeability factor(VPF/VEGF)messenger RNA by plasma cells." Pathol Int. 45. 715-720 (1995)

  • [文献書誌] Ito A et al: "Enhanced expression of CD34 messenger RNA by developing endothelial cells of mice." Lab Invest. 72. 532-538 (1995)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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