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1997 年度 実績報告書

Bacteroides fragilisのノイラミニダーゼ遺伝子の発現調節

研究課題

研究課題/領域番号 09770183
研究機関徳島大学

研究代表者

桑原 知巳  徳島大学, 医学部, 助手 (60263810)

キーワードBacteroides fragilis / 病原性 / ノイラミニダーゼ / 遺伝子発現調節 / β-N-acetyl hexosaminidase / pathogenicity island / パルスフィールドゲル電気泳動
研究概要

Bacteroides fragilis YCH46株のノイラミニダーゼ遺伝子nanHの上流0.8kbのDNA断片中には、126個のアミノ酸をコードし得るopen reading frame(nanRと命名)が存在している。大腸菌内でnanR 遺伝子をnanH 遺伝子と共存させるとノイラミニダーゼ活性が3.5倍上昇することから、nanR 遺伝子はnanH 遺伝子を正に調節する蛋白質をコードしていると考えられる。nanH遺伝子の発現調節機構とノイラミニダーゼの病原性発現における役割を明らかにするため、以下の研究を行った。
1.nanR 遺伝子を含む0.8 kbのPst I-Sal I断片を発現ベクターpET-22b(+)にサブクローニングし、IPTG添加により遺伝子発現を誘導した。SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動で2.1 kDaのnanR 遺伝子産物を同定した。
2.nanH遺伝子の下流にも発現制御に関与する遺伝子が存在するか否かを調べるため、塩基配列を決定した。その結果、670個のアミノ酸をコードするORFが存在しており、Porphyromonas gingivalisのβ-N-acetylhexosaminidase遺伝子に高いホモロジーが認められた。β-N-acetyl hexosaminidaseはノイラミニダーゼと協同的に糖鎖の分解に関与する酵素であり、nanH遺伝子の近傍に糖鎖の分解に関与する遺伝子や病原遺伝子がpathogenicity islandとしてクラスターを形成している可能性が示唆された。
3.pathogenicity islandの存在を明らかにするためには、B.fragilisと他のBacteroides属の各菌種のゲノム構造を比較する必要があり、パルスフィールドゲル電気泳動によりBacteroides7菌種のゲノムサイズを決定し、I-Ceu I、AscIおよびNot Iによる切断パターンを比較した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Shaheduzzamann S.M.et al.: "Genome analysis of Bacteroides by pulse-field gel electrophoresis : chromosome sizes and restriction patterns." DNA Research. 4. 19-25 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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