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1997 年度 実績報告書

ヒト由来毒素原性大腸菌が産生する線毛性定着因子の構築に関与する遺伝子群の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09770190
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

谷口 暢  名古屋市立大学, 医学部, 助手 (00285199)

キーワード毒素原性大腸菌 / 定着因子 / ワクチン
研究概要

1.CFA/III遺伝子群(cofオペロン)の遺伝学的同定
ヒト由来毒素原性大腸菌(enterotoxigenic Escherichia coli:以下ETECと省略する)が産生する線毛性定着因子CFA/IIIの構築に関与する遺伝子群(以下cofオペロンと省略する)領域を約14.2kbまでに限定し,その全塩基配列を決定した。cofオペロンは,合計14個の遺伝子(オープンリーディングフレーム:以下ORFと省略する)から構成され,既知のmajor pilin (cofA)の上流にはpapB(P線毛の発現調節)およびrns(CFA/IIの発現調節)と,下流にはコレラ菌の定着因子の一つと考えられているTcp線毛のtcpB(minor pilin),tcpQ(機能不明),tcpC(外膜リポタンパク),tcpT(内膜ATPase),tcpE(内膜タンパク),tcpJ(prepilin peptidase)とそれぞれ相同性があるORFが存在していた。また,cofオペロンとtcpオペロンが互いに各遺伝子の大きさと配置が似ており,両者が共通の祖先を持っていた可能性が考えられた。
2.生菌ワクチン候補株の作製
cofオペロン(約13.8kb)を非病原性大腸菌(大腸菌HB101)へクローン化を行ったところ,菌体表面上にCFA/III線毛の発現が認められ,且つ,CFA/III産生性ETECと同様に培養細胞Caco-2(大腸癌由来細胞)への付着を示した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 杤久保邦夫: "Recombinant cholera toxin B subunit acts as an adjuvant for the mucosal and systemic responses of mice to mucosally co-administered bovine serum albumin" Vaccine. 16・2/3. 150-155 (1998)

  • [文献書誌] 谷口 暢: "ヒト由来毒素原性大腸菌の定着因子CFA/IIIの構築に関与する遺伝子群の解析" 日本細菌学雑誌. 53・1. 281 (1998)

  • [文献書誌] 井坂雅徳: "組換えコレラ毒素Bサブユニットをアジュバンドとした破傷風トキソイドの経鼻投与による破傷風発症予防効果" 日本細菌学雑誌. 53・1. 233 (1998)

  • [文献書誌] 谷口 暢: "ワクチン最前線III「第12章大腸菌毒素のワクチン化の可能性」" 株式会社医薬ジャーナル社, 150 (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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