• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

炎症時に発現される新しいADAMファミリー遺伝子 ADAMTS-1の機能発現解析

研究課題

研究課題/領域番号 09770214
研究機関金沢大学

研究代表者

久野 耕嗣  金沢大学, がん研究所, 助手 (40242565)

キーワードADAM / メタロプロテアーゼ
研究概要

ADAM(A Disintegrin And Metalloproteinase)はヘビ毒メタロプロテアーゼおよびディスインテグリン群と相同性を示す新しい遺伝子群の総称である。我々は最近、癌悪液質誘導性のマウスcolon26腫瘍が発現するADAMTS-1という新しいADAMファミリー遺伝子を同定し(Kuno K.et al.,1997)、その解析を行っている。ADAMTS-1は膜貫通領域を持たず、そのかわりに3つのトロンボスポンジン(TSP)タイプIモチーフを有する新しいタイプのADAMファミリー分子である。我々は同遺伝子欠損マウスの作製と解析に先立ち、マウスADAMTS・1染色体遺伝子の構造を解析した。マウスFIX・II genomic libraryのスクリーニングを行ない3つのgenomic cloneを得た後、そのDNA塩基配列を決定した。その結果、マウスADAMTS-1遺伝子は全長9.2kbで9つのエクソンから成ることがわかった。またプロプロティン、ディスインテグリン様ドメインおよび中央部TSPタイプIモチーフは、それぞれ単一のエクソンにコードされていることから、いくつかのエクソンは機能ドメインに対応することがわかった。これまでADAMファミリーでは、MDC及びMS2遺伝子についてその染色体遺伝子構造が調べられており、いずれも二十数個の短いエクソンからなることが報告されている。ADAMTS-1染色体遺伝子の構造はこれらのものとはかなり異なることから、ADAMTS-1は同ファミリーの中でもすこし離れた遺伝子であると推定される。またFISH法により同遺伝子の染色体マッピングを行った結果、ADAMTS-1遺伝子はマウス染色体16番C3-C5の領域にマップされることがわかった。現在のところ、同領域には他のADAMファミリー遺伝子はマップされておらず、また他のグループの報告からも、ADAMファミリー遺伝子群は同一染色体上でクラスターを形成していないと思われる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Kuno K.et al.: "Moleucular cloning of a gene encoding a new type of metalloproteinase-disintegrin family protein with thrombospondin motits as an inflammation assoctated gene." J.Biol.Chem.272. 556-562 (1997)

  • [文献書誌] Sonoda Y.et al.: "Stimulation of interleukin-8 production by okadaic acid and vanadate in a human promyelocyte cell line,an HL60 subline." J.Biol.Chem.272. 15366-15372 (1997)

  • [文献書誌] Kuno K.et al.: "The exon-intron organization and chromosomal mapping of the mouse ADAMTS-1 gene encoding an ADAM family protein with TSP motifs." Genomics. 46. 466-471 (1997)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi