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1998 年度 実績報告書

環境空気汚染物質による呼吸器アレルギー疾患の修飾メカニズムに関する実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09770239
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

武林 亨  慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (30265780)

キーワード環境空気汚染物質 / アレルギー / 呼吸器 / オゾン
研究概要

1. マウスにおけるホルムアルデヒド吸入による気道影響
前年度の研究で、A/Jマウスを用いて、ホルムアルデヒド(30ppm、3時間)吸入曝露による気道過敏性およびサイトカイン動態への影響を検討し、統計学的には有意ではないものの、吸入メサコリンに対する気道反応性および気管支肺胞洗浄液中のインターロイキン6濃度の上昇を観察した。そこで、本年度は、同じプロトコールで曝露実験を行ったマウスの気道を用い、病理組織学的検索を行った。その結果、軽度の炎症性細胞の浸潤像を除いては、曝露に起因すると考えられるような著明な組織学的変化は認められなかった。
2. ラットにおけるオゾン吸入による呼吸影響
C-fiberは、その末端に刺激性化学物質受容体(irritant receptor)を持ち、種々のニューロペプチドの放出を通して呼吸器アレルギー疾患に関与する事が明らかになっている。そこで、C-fiberが、呼吸パターンを変えることにより、環境空気汚染物質吸入による呼吸器影響を修飾する可能性を検討するため、ラット(Sprague-Dawley)を用いた吸入実験を行った。吸入物質としては、呼吸器アレルギーの動物モデル作成に多く用いられ、かつ環境空気汚染物質としてもよく知られたオゾンを用い、capsaicin処理ラット(C-fiber抑制群)と正常対照群とで、オゾン吸入による分時換気量の変化を比較した。実験当初の予測では、C-fiberがオゾン吸入時の分時換気量を減少させることによってオゾン曝露に対する肺への保護作用を示すと考えた。しかしながら、実験の結果、capsaicin処理ラット群で分時換気量減少の傾向が強く認められた。この結果は、オゾン吸入ラットで観察される呼吸量減少にはC-fiberが関与していないことを示唆している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 野原理子,佐藤敏彦,武林亨,香川順: "ホルムアルデヒド吸入曝露の気道過敏性およびサイトカイン動態への影響" 産業衛生学雑誌. 40. S709 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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