• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

地域在住高齢者における転倒調査の方法論的検討

研究課題

研究課題/領域番号 09770263
研究機関愛媛大学

研究代表者

藤本 弘一郎  愛媛大学, 医学部, 助手 (30243778)

キーワード転倒 / 調査方法 / 高令者 / 発生要因
研究概要

転倒調査において最もよく使用される手法は面接による聞き取り法である。本研究では同じような個人属性やライフスタイルを持つ高齢者集団を複数設定し、それぞれに違う聞き取りの手法を用いて転倒発生に差が出るかどうかを検討することを目的とする。用いる手法は(1)過去1年間の転倒発生について聞き取る、(2)3ヵ月ごとに過去3ヶ月の転倒発生について聞き取る、(3)1ヶ月ごとに過去1ヶ月の転倒発生について聞き取る、の3種である。
本年度はこれらの集団の設定のため愛媛県重信町でベースライン調査として「高齢者総合健康調査」を行った。重信町に住民票を有する60〜84歳の高齢者4,304人のうち3,043人を対象に訪問面接により、過去1年間の転倒経験の有無および転倒に関連すると思われる項目について聞き取り調査を行った。調査時に死亡,入院中等であった者を除く2,853人のうち2,430人から回答が得られた(回収率:85.2%).このうち寝たきり者17人を除く2,413人について転倒に関する分析を行った。まず転倒の発生状況については、60〜64歳では男女に発生率の差はなかったが,65歳以上では女性の方が男性より高い値を示した.また男女とも年齢とともに発生率は上昇した。転倒した場所を屋内と屋外に分類すると,男女とも屋外で転倒する割合が多かったが,女性の方が男性より屋内で転倒する者の割合が多かった.次に転倒の発生要因についての検討のため性別、年齢、通院・入院経験、自覚症状の有無、定期的投薬の有無、1km続けて歩行できるか、老研式ADLスコアー、GDS得点を独立変数とし、従属変数を転倒経験の有無として多重ロジスティック・モデルを用いた多変量解析を行った.統計的有意に転倒しやすい項目としてあげられたのは「女性であること」「年齢が高いこと」「過去1年間の入院経験があること」「1km続けて歩くことが困難」の4項目であった.

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi