研究概要 |
1.対象者に対して健康診断および生活習慣に関するアンケートを実施した。対象者は現在のところ2,234名であり、性別は男性が1,609名、女性が625名である。年齢構成は、全体では45〜49歳代が21.0%とおよそ1/5を占めていた。ついで40〜44歳代が17.9%、50〜54歳代が16.6%、55〜59歳代が15.6%であり男女ともにほぼ同様の年齢構成を示した。 2.対象者に対して腹部超音波検査を施行して、肝臓における脂肪の沈着程度を肝腎コントラストにより判定した。この判定では、1)異常なし、2)脂肪肝の疑いあり、3)脂肪肝と診断できる、の3段階で評価をした。 3.脂肪肝の疑いありおよび診断できるとされた人数は、男性が603名(39.2%)、女性が85名(13.8%)であった。男女別にみると男性の方がかなり脂肪肝と判定される割合が多かった。 4.対象者に対しておこなった血液検査にて、肝機能が上昇していた対象者は男性が約23%、女性が約12%であり、男性の方がかなり多かった。また、高脂血症を呈した対象者は男性で約35%、女性で約24%であり、やはり男性の方が多かった。 5.肥満を呈している対象者は、男性で約38%、女性で約18%であり、男性の方が多かった。 6.これらの対象者に対して、受診時に食事状況、運動、飲酒、喫煙などの生活習慣に関わるアンケートを行った。平成10年度は、これらの生活状況と脂肪肝の程度および血液検査や肥満との関連性について解析を行うつもりである。
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