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1997 年度 実績報告書

頭部外傷による脈絡組織損傷と下垂体茎部損傷の生成機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09770305
研究機関熊本大学

研究代表者

木林 和彦  熊本大学, 医学部, 助手 (20244113)

キーワード頭部外傷 / 脳挫傷 / 脈絡組織損傷 / 下垂体茎部損傷 / 脳損傷作製装置 / 受傷機転 / 免疫組織化学 / 神経病理
研究概要

頭部外傷による脳損傷に関する本研究では、法医解剖例と実験動物において、脈絡組織損傷と下垂体茎部損傷の生成機序を解明することを目的としている。
I.法医解剖例:頭部外傷を有する法医解剖15症例について、約2週間ホルマリン固定した脳の肉眼的検査を行い、側脳室、第III脳室及び第IV脳室の脳室壁-脈絡組織-脈絡叢、視床下郡-漏斗-下垂体茎部及び脳下垂体のホルマリン固定・パラフィン切片の組織標本について、ルクソ-ルファーストブルー/へマトキシリン・エオジン染色、軸索染色(modified Wielshowsky)、血管染色(azocarmine)を行った。現在、頭部への外力の作用部位、作用方向、強度などの受傷機転を解析し、どの様な受傷機転の頭部外傷が脈絡組織損傷と下垂体茎部損傷を形成するのかを解明している。さらに、視床下部-漏斗-下垂体茎部と脳下垂体の各組織標本では、神経軸索の損傷を抗ニューロフィラメント抗体を用いた免疫組織化学法で検索する予定である。
II.動物実験:全身麻酔下のラットの頭蓋骨に歯科用ドリルで直径5mmの骨窓を開け、硬膜上、に脳損傷作製装置(Fluid Percussion Device)を装着して脳損傷を作製した。その結果、脳皮質挫傷を形成することは出来たが、脈絡組織損傷と下垂体茎部損傷は形成することが出来なかった。現在、脳損傷作製装置による外力の作用部位と方向を検討し、どのような作用方向と強度の外力が脈絡組織損傷と下垂体茎部損傷を形成するかを調べている。法医解剖例の結果と照合して脈絡組織損傷と下垂体茎部損傷の生成機序を解明したい。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 木林 和彦: "エイズウイルス感染における脳病変の研究" 熊本医学学会雑誌. 71・1. 84-87 (1997)

  • [文献書誌] 木林 和彦: "法医学解剖例におけるアルツハイマー型老年痴呆の診断" 日本法医学雑誌. 51・4. 307-314 (1997)

  • [文献書誌] Kazuhiko Kibayashi: "Binswanger's disease. A rare cause of dementia in elderly persons" Japanese Journal of Legal Medicine. (in press). (1998)

  • [文献書誌] 木林 和彦: "タンザニア連合共和国ダルエスサラーム市における法医学" 日本法医学雑誌. (印刷中). (1998)

  • [文献書誌] Kazuhiko Kibayashi: "Sequential neuropathological changes of human immunodeficiency virus infection" Current Topics in Forensic Sciences. (in press). (1998)

  • [文献書誌] Kazuhiko Kibayashi: "Accidental decapitation. An unusual injury to a passenger in a vehicle" Medicine, Science and the Law. (in press). (1998)

  • [文献書誌] 木林 和彦: "頚部圧迫の所見を有する急性覚醒剤中毒死例" 法医病理. (印刷中). (1998)

  • [文献書誌] 木林 和彦: "親子鑑定におけるDNA分析" 熊本医学会雑誌. (印刷中). (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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