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1997 年度 実績報告書

C型肝炎ウイルス感染の集積地におけるG型肝炎ウイルス感染の分子疫学調査

研究課題

研究課題/領域番号 09770352
研究機関山梨医科大学

研究代表者

岡田 俊一  山梨医科大学, 医学部, 助手 (20283202)

キーワードG型肝炎ウイルス / 感染経路 / person-to-person Infection / GBV-C / HGV / 相同性
研究概要

G型肝炎ウイルス(GBV-C/HGV)は血液伝搬性ウイルスであることから、その感染経路は輸血や透析などの医療行為の他、性的接触を含むperson-personのclose contactの可能性も推定される。そこで今回GBV-C/HGV感染者の家族構成員につきGBV-C/HGVの感染状態を検討した。対象はGBV-C/HGV陽性の発端者29例とその家族構成員86名である。発端者29例中1例はHBV、HCVの3重感染例であり、27例はHCVとの重感染例で、GBV-C/HGV単独感染例は1例のみであった。家族構成員86名の内訳は両親5名、配偶者29名、同胞10名、子供42名である。GBV-C/HGVの検出は5'UTR内のprimerを用いたnested RT-PCRにより行い、ウイルスの相同性の検討にはE1、E2領域を用いた。その結果、GBV-C/HGV陽性の発端者29例の家族構成員96名中3名に、GBV-C/HGVを検出した。3名の内訳は、2名は配偶者であり(7%)、1名は子供であった(2%)。そこで、これらの3pairにつきGBV-C/HGVの塩基配列、アミノ酸配列を比較した。1pairでは塩基配列で99%、アミノ酸配列で97〜99%の、他の1 pairでは各々91%、96〜97%の、残る1pairでは塩基配列で99%のhomologyを示し、いずれも既知のクローンの塩基配列、アミノ酸配列に比べ高い値を示していた。この事実はGBV-C/HGVがperson-to-personで伝搬する可能性を強く示唆するが、真の感染実態を調べるにはGBV-C/HGVに対する抗体の面からも検討する必要があると考えられた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 武田 清ほか: "GBV-Cの家族内感染に関する検討" 肝臓. 38suppl(1). 148 (1997)

  • [文献書誌] 坂本 穣ほか: "GBV-C陽性のC型慢性肝疾患に対するインターフェロン" 肝臓. 38suppl(1). 82 (1997)

  • [文献書誌] 岡田俊一ほか: "肝細胞癌におけるGBV-Cの関与" 肝臓. 38suppl(1). 149 (1997)

  • [文献書誌] 岡田俊一ほか: "非B非C非G型の肝細胞癌の臨床像" 肝臓. 38suppl(2). 71 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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