研究概要 |
ラット小腸切除後のadaptationにおける吸収上皮細胞のグルコース吸収とグルコース代謝を検討するため以下の実験を行った。ラットをペントバルビタール麻酔下に開腹、小腸を近位側から85%切除して吻合し閉腹した。手術後1、3、5、7日目に残存回腸より粘膜を剥離しAGPC法でtotal RNAを抽出、アガロースゲル泳動後ナイロンメンブランに転写した。まず、グルコース輸送担体SGLT1にてノーザンプロットを行ったところ・術後1日目からmRNAのシグナルは軽度増強し7日目まで持続した。しかし、バンドが不鮮明なため、SGLT1の異なる部分から作成したプローブを用いてノーザンブロットを再度行う予定である。現在さらに2個のプローブを作成し、結果を比較検討した。 一方、グルコース代謝を調節するFru2,6-P2はアイソザイムがあり、心、肝、睾丸、脳で各々異なっている。このためまず、小腸のFru2,6-P2を同定するためにラット小腸total RNAより共通部分をRT-PCRにて増幅したところ単一バンドが得られた。これをTAクローニングベクターに挿入し大腸菌JM109にて増幅、得られたプラスミドより約500bPのプローブを作成した。
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