|
1 腸クロム親和性細胞におけるセロトニンとクロモグラニンAの細胞内局在に関する研究
腸クロム親和性細胞(EC細胞)におけるセロトニンとクロモグラニンAの細胞内局在を明らかにすることを目的とした。ラット十二指腸の管腔内庄の正常群と内庄亢進刺激群について、pre&post embedding methodによる免疫電子顕微鏡学的研究を行った。EC細胞のセロトニン分泌顆粒は基底側と管腔側の二相性分布を認め、クロモグラニンAは分泌顆粒内に一致して存在した。内圧亢進刺激群においてEC細胞の管腔側細胞質が分泌顆粒を含んで突出し、管腔へ一部遊離する像を認めた。EC細胞がセロトニンをアポクライン様式で管腔分泌する形態学的証拠を認めた。
2 モチリン細胞分泌顆粒の免疫電子顕微鏡学的研究
モチリン細胞内のモチリンと5HTの共存については不明であったため、pre-&post-embedding methodにて、抗モチリン抗体と抗5HT抗体とIgG-Goldを用い、モルモット腸管モチリン細胞におけるモチリンと5HTの細胞内局在を免疫電子顕微鏡学的に観察した。細胞内には電子密度の高い円形の分泌顆粒が基底部と核の周囲に多数あり、抗モチリン抗体後のIgG-Goldは分泌顆粒上に認められたが、抗5HT抗体後のIgG-Goldは顆粒上にはのらず、5HTの共存は否定された。
|
