研究概要 |
研究目的:肝線維化進展過程におけるエンドセリン,エンドセリン受容体の動態を明らかにする 本年度の研究成果 インターフェロン治療や肝線維化の進展の評価のために肝生検を施行した慢性c型肝炎症例の生検肝組織を材料に(尚,生検前に患者に生検材料の一部を本研究に用いることを説明し承諾を得たものを用いた.),マウス抗ヒトエンドセリン-1モノクローナル抗体(フナコシRB-0300-50)を用いた免疫組織学的手法により,エンドセリンの肝内分布を検討した.超音波処理したホルマリン固定標本,生標本を用いて検討したが,残念ながら線維化進展の程度に関わらず,エンドセリン陽性細胞を肝内に検出することは出来なかった. そこで,ヒトエンドセリン特異的プライマーを作製し,それを用いたRT-PCR法により生検肝組織内のエンドセリンのmRNA量を,βアクチンを内部プライマーを用いて半定量的に測定した.エンドセリンのmRNA量は症例により異なっていたが,線維化の進展度とは相関を認めなかった.現在,エンドセリンのmRNA量と4型コラーゲン,MMP,TIMPのmRNA量の相関を検討中である.
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