研究概要 |
研究目的:GVHR誘導マウスPBCモデルの発症進展機序、特にホストのF1マウスにおける抗原特異的な免疫反応の活性化機序,および病巣への細胞浸潤機序について解析する。 本年度の研究成果:MHCクラスIIの3ヵ所にアミノ酸変異を認めるB6のミュータントマウスbm12とB6マウスとのF1マウスに^<51>Crで標識したB6マウスのCD4細胞を隔週で2回移入し,移入細胞の体内分布を経時的に解析したところ,時間とともに脾、リンパ節、肝の順で分布が観察された.肝内浸潤T細胞をCD4とThy-1.1,Thy-1.2のthree color染色しFACSソーターにて分離し解析したところ約80%がホスト由来のCD4陽性細胞であることが確認された. また胆管周囲に浸潤しているホストT細胞を抗Thy-1.1抗体,抗Thy-1.2抗体で免疫染色したところその表面マーカーよりホスト由来のCD8陽性細胞であることが確認された.現在その活性化表面マーカー(HLA-DR、CD25、CD40Lなど)をin situ hybridization法により検索中である.また肝内浸潤ホストT細胞を分離、PDH-E_2ペプチドを添加培養し、細胞増殖能を解析したところPDH-E_2特異的にT細胞が活性化されている可能性が示唆された.今後,ホストT細胞の胆管周囲への浸潤機序を解析する予定である.
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