GVHRによる原発性胆汁性肝硬変動物モデルの胆管細胞障害機序を解明する目的で、本年度は以下の研究を行った。 本年度の研究成果 1) 胆管細胞におけるMHC class II、補助分子、PDH-E2の発現 GVHR誘導マウスPBCモデルにおける胆管細胞のMHC class II、CD80、86、ICAM-1、PDH-E2の発現を各モノクローナル抗体を用いて免疫組織化学的に検討した。その結果、MHC class II、ICAM-1の発現はみられるものの、他の分子の発現はみられず、胆管細胞が抗原提示細胞として機能しているか明らかにはならなかった。 2) 抗機能分子抗体の投与による病変の抑制 胆管細胞に発現がみられたICAM-1に対する抗体の投与によりPBC類似病変の誘導が抑制できるか検討したが明らかな抑制はみられず、 胆管細胞障害へのICAM-1の関与の有無は明らかにならなかった。
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