[1]肝細胞に発現しているACアイソフォーム ラット(非絶食)肝臓よりmRNAを精製、cDNAを合成し、RT-PCRを行った。PCR primerにはアデニル酸シクラーゼ(以下AC)の全てのアイソフォームで相同性の高いCla、C2a領域に対するdegenerate primerを用いた。PCR産物をpBluescript IIベクターにサブクローニングし、DNAシークエンスを行ったところ、AC Type I、IV、VI、VIIのクローンを得た。また、各ACに特異的なPCR primerを作製しラット(非絶食)肝臓cDNAを鋳型としてPCRを行ったところ、Type Vの発現も確認した。以上、肝細胞には、AC Type I、IV、V、VI、VIIが発現していることを明らかにした。 [2]肝細胞ACアイソフォームのゾーネーション 非絶食ラットより肝臓凍結切片を作製し、門脈周辺部および中心静脈周辺部の肝細胞を分離し、これらゾーンよりmRNAを精製し、RT-PCRを行うことを計画していた。しかし、肝臓凍結切片よりmRNAを精製することが困難であった。このため、各AC特異的DNAプローブを作製し、in situ hybridization法を用いて各ゾーンに発現しているACアイソフォームを明らかにすることに計画を変更し、研究中である。
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