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1998 年度 実績報告書

細胞コレステロール搬出を制御するアポリポタンパク質レセプターの同定と機能の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09770493
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

堂前 純子  名古屋市立大学, 医学部, 講師 (70227700)

キーワードapol : poprotein / cholesterol / cholesterol efflux
研究概要

細胞コレステロール搬出にかかわるアポリポタンパク質レセプターの同定と解析のため、マウス由来マクロファージ様細胞株RAW264を用いてアポAIの結合に伴うコレステローとリン脂質の放出を調べて以下の成果を得た。
1) RAW264細胞に種々の濃度でアポAIを投与すると、無処理細胞では培養液中のコレステロール量はほとんど変化しなかった。一方、300μMdBcAMPで24時間処理した細胞では細胞コレステロールの放出に伴う培養液中コレステロール量の増加が見られた。また、リン脂質放出量もAキナーゼ活性化条件下でアポAI濃度依存性に増加することを確認した。
2) dBcAMP処理時間を変えてRAW264細胞のアポAI反応性獲得に必要な時間を検討したところ、6-8時間以上のdBcAMP処理が必要であった。
3) dBcAMP処理の際、RNA合成阻害剤ならびに蛋白質合成阻害剤を共存させ、RAW264細胞のアポAI反応性獲得に及ぼす影響を調べたところ、いずれの薬物もアポAIによる細胞コレステロールとリン脂質の放出を濃度依存的に抑制した。
以上の実験結果より、RAW264細胞は細胞内Aキナーゼの活性化に伴ってアポAIへの反応性を獲得するが、これには新たなRNA合成と蛋白質合成の必要なことがわかった。昨年度までに明らかにしたAキナーゼの活性化による細胞表面上への特異的なアポAI結合部位の出現と合わせ、RAW264細胞は細胞コレステロール搬出にかかわるアポリポタンパク質レセプターの解析に有用な材料となることがわかった。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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