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1997 年度 実績報告書

心筋preconditioningの再灌流傷害軽減効果におけるPKCの役割

研究課題

研究課題/領域番号 09770499
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

海老原 良典  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (30194020)

キーワードProtein kinase C(PKC) / 心筋 / ischemic preconditioning / 加齢 / phorbol ester
研究概要

1.ラット心筋のischemic preconditioning(IPC)効果においてPKCがいかに関与し、いずれのisoformが関与しているかを調べた。ラット単離心筋を作成し各種薬剤とインキュベートした。PKC活性剤、adenosine agonistの投与ではδPKCの膜成分への集中(translocation)が見られた。K_<ATP>channel inhibitor投与下でもadenosine agonistの効果は消失せず、K_<ATP>channel opener単独でも変化はなかった。以上よりラットにおいはδPKCがIPC効果の機序に関係し、IPC効果のcascadeの中においてPKCはadenosineの下流にあるが、K_<ATP>channelの下流には位置せずIPCのend effectorではないと考えられた。(1998年 第16回International Society for Heart Researchにて発表予定)
2.加齢ラットではIPC効果が消失することを我々の教室で以前報告した(Circulation 95:2559-2566,1997)。加齢がPKC translocationにどのような影響を与えるかさらにIPC様効果を持つphorbol ester投与により何らかの影響を受けるかをラット心筋細胞を用い調べた。結果として50週の加齢ラットでは対照群に比べ4つのisoformのうちδの濃度のみが約50%減少していた。またphorbol esterによるtranslocationも消失した。以上より加齢によるδPKCの変化は加齢ラットでPC効果が減弱する一因であると考えられた(1998年 第62回日本循環器学会いて発表予定)。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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