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1997 年度 実績報告書

圧負荷が血管壁の細胞を増殖させる機序と病態生理学的意義-ヒト血管由来の細胞における検討-

研究課題

研究課題/領域番号 09770526
研究機関産業医科大学

研究代表者

岡崎 昌博  産業医科大学, 医学部, 講師 (40233316)

キーワード大動脈 / 血管平滑筋 / 圧負荷
研究概要

(1)短時間の圧負荷がDNA合成や細胞増殖に影響を与えるかどうかを確認した。
ラットの胸部大動脈由来の培養血管平滑筋細胞に圧力負荷装置を用いて5-60分の圧力負荷をかけ、Incubatorに細胞を戻した。24時間後にDNA合成は[3H]thymidineの取り込みで、48時間後に細胞増殖はCLONTECHのAbacus^<TM>Cell Proliferation Kitを用いて測定した。結果は5分の圧負荷で[3H]thymidineの取り込みは増加し、30分で約40%の増加と効果はほぼプラトーになった。細胞数も30分の圧負荷により約15%であるが有意に増加した。
(2)圧負荷がDNA合成を増加させる機序
同細胞を用いて拮抗薬(H-7)の効果を検討することにより少なくともProtein Kinase Cが圧負荷による[3H]thymidineの取り込みの増加に関与していることがわかった。現在、他の細胞内情報伝達系も関与しているか検討中である。
ラットのメサンギウム細胞を用いた予備実験では圧負荷によりIP3の産生が増加した。
(3)圧負荷の成長因子や血管作動性物質の発現に対する影響
RT-PCRによりmRNAの発現を検討したところ、圧負荷により培養血管平滑筋細胞のPDGF-A,PDGF-B,basic FGFの発現が増加する傾向があった。Adrenomedullinの発現は30分の圧負荷により減少し、24時間後圧負荷の効果は消失していた。今後その機序について検討を加える予定である。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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