【本研究の背景】赤芽球系転写因子NF-E2は、巨核球と赤芽球の分化・成熟に、重要な働きをしている。その小サブユニットであるsmall Maf因子とヘテロ二量体を形成し、NF-E2の認識配列に結合する新たな転写因子Bachがマウスにおいて単離された。 【本研究の目的】ヒトのBach転写因子のcDNAを単離を単離し、その機能を明らかにすること。 【研究によって得られた知見・成果】 科研費交付申請書に従った研究を行い、以下のような知見が得られた。 【1.ヒトBach転写因子群cDNAの単離】 マウスbach1およびbach2をプローブとして用い、ヒトbach1およびbach2のcDNAを単離した。予想されるアミノ酸配列にはマウスとヒトの間で約80%という高い保存性が確認された。 【2.ヒトBach転写因子群の各組織における発現】 ヒトbach1およびbach2mRNAの発現は各々白血球、胸腺において高いことが明らかになった。 【3.ヒトBach転写因子群の各血球系細胞における発現】 ヒトbach1およびbach2mRNAの発現は各々赤芽球系、リンパ球系において高いことが明らかになった。
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