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1997 年度 実績報告書

肝細胞増殖因子(HGF)の造血作用及び新生児造血への関与

研究課題

研究課題/領域番号 09770542
研究機関大阪大学

研究代表者

大杉 夕子  大阪大学, 医学部, 助手 (40273669)

キーワードHepatocyte growth factor / hematopoiesis / Interleukin-11 / SCF / 新生児期造血 / 骨髄ストローマ細胞
研究概要

1.HGFの造血作用
【方法】健常人骨髄から得られたストローマと、コントロールとしてヒト静脈内皮細胞(HUVEC)を用いてSCF,IL-11,IL-6,IL-3,IL-1β,GM-CSF,TNF-α,IL-1RantagonistをELISA法にて測定し、HGF、抗HGF抗体もしくはantagonistの添加によるこれらの産生量の変化を検討した。また、ヒト骨髄細胞をHGF、抗HGF抗体添加下で培養して骨髄ストローマ細胞の増殖について検討した。
【結果】健常人ストローマでは、HGF添加下ではサイトカインとIL-1R antagonist産生の変化は認められなかったが、抗HGF抗体によりSCF,IL-11は有意な産生抑制が見られた。また、ヒト骨髄細胞を抗HGF抗体存在下で培養したところ、2週間後の骨髄ストローマ細胞数の減少がみられた。一方HUVECでは、HGF,HGFantagonist添加のどちらでも、SCF,IL-11産生の変化はみられなっかった。
【結論】骨髄ストローマ細胞より恒常的に産生されるHGFは、同じく骨髄ストローマ細胞より恒常的に産生されるSCFとIL-11の産生調節を行うことにより造血に関与していると考えられる。また同時にHGFは骨髄ストローマ細胞の増殖維持にも関与していると考えられる。
2.HGFの新生児造血への関与
正常人骨髄単核球に臍帯血(CB)血清、正常人血清を添加してコロニー形成能を比較したところ、CBにおいて、より増強されることを確認した。現在CBには新生児期以降の血清中にはほとんど存在しないHGFが多量に含まれる事実から、CB中のHGFが新生児(胎児)の造血能を高めていると考えられる。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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