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1998 年度 実績報告書

線維芽細胞由来の肥満細胞増殖因子に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09770634
研究機関広島大学

研究代表者

田中 稔彦  広島大学, 医学部・附属病院, 助手 (80263705)

キーワード肥満細胞 / ケラチノサイト / 線維芽細胞
研究概要

マウスケラチノサイト由来細胞株KCMH-1の培養上清中に含まれる因子(MGF)は、線維芽細胞との共生培養系で肥満細胞の増殖を誘導する。これまでにMGFの精製を試みてきたが、未だその因子の単離同定には至っていない。昨年までの研究で、MGFによる肥満細胞の増殖はシクロオキシゲナーゼのインヒビターであるインドメタシンで抑制され、また、線維芽細胞との共生培養において、プロスタグランディンE2を添加すると肥満細胞の増殖が惹起できることが明らかとなった。このことから、共生培養系におけるMGFによる肥満細胞の増殖には線維芽細胞におけるシクロオキシゲナーゼの活性化によるプロスタグランディンEの産生亢進が関与していることが推察された。
本年度はMGF刺激を受けた線維芽細胞によるシクロオキシゲナーゼの活性化と、プロスタグランディンE2の産生増強について検討した。種々の時間MGF存在下で培養した線維芽細胞を回収し、その蛋白成分をSDS-PAGEで展開し、PVDFメンブレンに転写し、抗シクロオキシゲナーゼ-1(COX-1)抗体、・及び抗シクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)抗体を用いて、線維芽細胞におけるそれらの発現増強の有無を検討した。その結果、MGF刺激された線維芽細胞は、COX-1またはCOX-2の発現を増強しなかった。また、MGF存在下で埼養した線維芽細胞の培養上清中のプロスタグランディンE2量は、無刺激の線維芽細胞の培養上清中と同程度しか存在しなかった。
今後は共生培養系における肥満細胞増殖に、MGFおよびプロスタグランディンE2がどのような機序で作用しているかを検討する予定である。

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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