本研究の成果は、臨床画像と病理組織像との対比によるものと、各種臨床画像のワーク・ステーションを用いた画像解析の2点からなる。 1. 臨床画像と病理組織像との対比 まず細気管支肺胞上皮癌の3つの組織型である、2型肺胞上皮type、Clara cell type、Goblet ce11 typeのそれぞれの高分解能CT像の差異を病理組織像との対比を通して検討した。その結果2型肺胞上皮typeは高分解能CT像上限局性のスリガラス状陰影を特徴とし、これは病理組織像上腫瘍細胞が肺胞上皮を置き換えて進展しているのに相当していた。ClaracelltypeとGobletcelltypeはいずれも高分解能CT像上肺野条件では限局性の均等影を示していたが、縦隔条件ではClarace11typeは肺野条件とほぼ同じサイズを示すのに対し、Goblctcelltypeは縦隔条件ではところどころ欠けてゆきサイズの減少が見られた。これは腫瘍内部の含気の程度を反映していた。 2. 各種臨床画像のワークステーションを用いた画像解析 この分野では、高分解能CT像で見られる高分腺癌とhamartomaに対して、MIP像でとらえた周囲の血管像に対してboxcounting法を用いたFractal解析を行った。その結果求められた次元が高分腺癌とhamartomaと比べると前者で優位に大きいことを見出した。その結果本法の臨床応用への方向を導けた。また吸気・呼気のヘリカルCTの解析より蜂巣肺を構成する嚢胞には呼気時に大きさが変化するものとしないものがあることを見出した。ワークステーションで作成した.再構成3次元画像より前者は気道の末端に位置し、後者は気道との関、係がはっきりしないことがわかった。これらの所見は病理組織像でも裏付けされた。
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