目的: 潅流固定後、冷所保存されている足関節上部の標本を、室温にて臨床で用いられるMRI装置にて撮像した。使用した装置は、磁場強度1.5T(Sierra、横河社製)のT1強調画像である。撮像画は腓腹神経に対して、水平断である。また、同一撮像画を解剖学的に対比するため、パラフィン包装した標本をマイクロトームで同一切断を得て、H.E染色を行った。 結果: MRIでの下腿の腓腹神経の抽出能は良いが、今回の実験において、神経線維束(14-24本、解像力2mm程度)の数の計測は可能であったが、撮像条件(繰り返し時間(TR)50.0msec、TE20msec、加算回数4回のスピンエコー法)では、神経線維束、神経鞘の微細な形態までの解析は、現在のルーチンのT1強調画像では困難であった。現在、T2強調画像、プロトン強調画像において、解析中である。
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