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1998 年度 実績報告書

新たな増殖因子作動性カルシウムチャネルの探索とその活性制御機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09770774
研究機関群馬大学

研究代表者

神崎 展  群馬大学, 生体調節研究所, 助手 (10272262)

キーワードカルシウムチャネル / 増殖因子 / クローニング
研究概要

昨年度の検討により、マウス胸腺cDNAライブラリーから新規チャネル様蛋白の遺伝子の単離に成功し、その機能解析を遺伝子工学的、電気生理学的手法を用いて行った。
この遺伝子は全長2268bpで、アミノ酸756残基からなり細胞膜を6回貫通する新規チャネル様蛋白をコードしていた。trp familyに属するカプサイシン受容体(VRl)と約43%の相同性が認められた。ノーザン解析により種々の組織でその発現が認められ、特に胸腺、肺、脳で強く発現していた。発現ベクターにcDNAを組み込みCHO細胞などに強制発現させたところ、インスリン様成長因子-1(IGF-I)に反応し細胞内カルシウム濃度が著明に増加した。C末端に対する抗体を作製し細胞内における局在、各組織におけるこの蛋白の発現についても検討した。IGF-I刺激によりこのチャネル蛋白の細胞内から細胞膜上へのトランスローケションが惹起されることが免疫染色により確認された。。電気生理学的検討から、IGF-Iで前処理した強制発現細胞では陽イオンの透過性が大きく増加しており、このチャネル蛋白がnon-selective Ca2+透過性チャネルとして機能することが確認された。
結論:増殖因子作動性の新規カルシウム透過性チャネルを同定した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Ishiyama,N.他: "Studies on the betacellulin receptor in pancreatic AR42J cells." Diabetologia.41. 623-628 (1998)

  • [文献書誌] Nie,L.他: "Activation of calcium-permeable cation channel by insulin in chinese hamster ovary cells expressing human insulin receptors." Endocrinology.139. 179-188 (1998)

  • [文献書誌] 神崎 展.他: "増殖因子受容体研究の進歩" 日本臨床. 56. 145-151 (1998)

  • [文献書誌] 神崎 展: "インスリン様成長因子(IGF-I)の作用の多様性とその情報伝達系に関する研究" Medical Academy NEWS. 657. 10 (1997)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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