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1998 年度 実績報告書

ステロイドホルモンによる自己免疫性糖尿病の抑制にかかわる遺伝子単離及びその解析

研究課題

研究課題/領域番号 09770795
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

竹井 眞一郎  埼玉医科大学, 医学部, 助手 (30286067)

キーワードNOD マウス / 糖尿病 / 5DHT
研究概要

5-alpha-dihydrotestosterone(5DHT)は、NODマウスの糖尿病発症抑制に重要な役割を果たしていると考えられてはいるが、5DHTが免疫制御に及ぼすメカニズムについてはいまだ未解明な点が多い。我々は、in vivo,in vitroの両側面から抑制メカニズムの検討を行なっており、今回は、このメカニズムに関与するであろう遺伝子を解析した。5DHTを120日間30mg投与した処置群(n=8)では30週齢経過後も糖尿病を発症しなかったが、未処置コントロール群(n=8)では、すべて30週齢未満で糖尿病が発症した。未処置16週齢、および60日間15mgの5DHT投与を受けた16週齢雌性NODマウスのsplenocytesからそれぞれRNAを分離し、Differential Display Reverse Trarnscription PCR(DDRT-PCR)Cloning法を用いて、5DHT投与により発現が制御される遺伝子を検索し、全cDNA遺伝子の一部を含むクローンを単離しその塩基配列(357塩基)を決定した。そしてGenBankデータベースを用いて、この357塩基配列が現在GenBankに登録されているすべての生物の遺伝子配列との間で、homologyを持たないことを確認した。興味深いことには今回得られた357塩基の中に、TTATTTAATというinflammatory mediatorに特異的に有する塩基配列が存在しており、さらにこの遺伝子の発現量は、未処置16週齢雌性NODマウス(膵島炎を伴ったpre-diabetes stage)のsplenocytesでは、膵島炎発症以前の未処置4週齢マウスおよび5DHT投与を受けた16週齢マウス(non-diabetes)に比べおよそ3倍の遺伝子発現量を有した。以上、5DHTにより発現が制御され、かつT細胞機能と密接な関係を持つ遺伝子を単離出来たことから、今後この遺伝子発現機構を詳細に調べることは、糖尿病を含むさまざまな自己免疫疾患の治療に有用と思われる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 竹井眞一郎: "NOD マウスにおけるテストステロンの糖尿病発症に及ぼす影響" 分子糖尿病学. Vo1.8. 137-143 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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