• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

破骨細胞分化に対するトロンボボエチンの抑制効果についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 09770827
研究機関大阪市立大学

研究代表者

日野 雅之  大阪市立大学, 医学部, 講師 (50244637)

キーワードthrombopoietin / osteoclast / transforming growth factor-β / Platelet derived growth factor
研究概要

最近、TPO transgenic mouseで骨形成が促進していることが報告されていることから、Thrombopoietin(TPO)の巨核球系前駆細胞以外の細胞に対する作用、特に、破骨細胞の分化に対する影響を検討した。
方法はC3H/HeNマウスより非付着性骨髄細胞を採取し,骨髄間質細胞株(ST2)と1,25(OH)2D3及びdexamethasone存在下で共培養し、破骨細胞を分化誘導し、TPO添加による影響を検討した。TPOは酒石酸抵抗性酸ホスファターゼ陽性多核細胞数を用量依存性に低下させた。次に、TPOが破骨細胞の分化のどの時期に作用するかを評価するため、培養開始時、培養4日目、7日目からTPOを添加したところ、培養開始時から添加した場合のみ有意な抑制効果が認められた。また、この抑制効果は抗TPO抗体の同時添加により阻害された。破骨細胞の骨吸収能に対する影響を検討するため、上記共培養をウシ大腿骨から作成した骨薄片で行った後、トルイジンブルー染色を施行し、吸収窩を観察した。TPO添加群では吸収窩の数及び面積が減少した。これらの作用が血小板産生刺激による間接作用の可能性について、血小板より産生されるTransforming growth factor(TGF)-β、Platelete derived growth factor(PDGF)について検討した。破骨細胞培養系にTPOとともにTGF-β、PDGFの中和抗体を添加したところ、TPOの破骨細胞分化抑制効果が低下した。さらに、TGF-β、PDGFは破骨細胞分化を用量依存的に抑制した。以上より、TPOはTGF-β、PDGを介して破骨細胞の分化誘導を初期の分化段階において形態的にも機能的にも抑制すると考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Takeshi Wakikawa,Atsushi Shioi Masavuki Hino,et al: "Thrombopoietin inhibits in vitro osteoclastogenesis from murine bone marrow cells." Endocrinology. 138. 4160-1466 (1997)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi