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1998 年度 実績報告書

ヒト・メサンギウム細胞におけるAGE受容体(RAGE)の機能と発現調整の検討

研究課題

研究課題/領域番号 09770849
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

山路 安義  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20200701)

キーワードメサンギウム細胞 / AGE受容体 / 糖尿病
研究概要

TKpromoterの上流にNFKB結合部位を6箇所有するルシフェラーゼ・リポータープラスミドを用いたNFKBの活性化の検討で、wild typeのHepG2細胞ではAGE-BSAによりNFKBの活性化は認められなかったが、h-RAGE発現ベクターによりh-RAGEを発現させるとAGE-BSAによるNFKBの活性化を認めるようになった。この結果はAGE-BSAがh-RAGEを介しNFKBを活性化する可能性を強く示唆するものであり、h-RAGEがAGE-BSAの機能的な受容体であることが初めて示された。
ヒトメサンギウム細胞における検討では、NFKBの典型的な活性化因子であるTNFαによりNFKBのサブユニットの一つp65の著しい核内移行を示した。一方、リポータープラスミドを用いた検討では、プラスミドの導入量が少ない時はNFKBの活性化は2倍程度にすぎなかったが、プラスミドの導入量が閾値をすぎて増加すると活性化の程度が著しく増加した。ヒトメサンギウム細胞では、NFKBのサブユニットのひとつp50は非刺激状態でも核内に存在するため、新たに活性化されたNFKBが核内に移行してもNFKBの結合部位に結合できないために活性化が起こりにくいが、リポータープラスミドの過剰状態となると、freeのNFKB結合部位が出現するため新たに核内移行したp65による転写活性の上昇が明らかとなることが示唆された。以上の検討から、より生理的条件に近いと考えられる、リポータープラスミドの導入量を制限した状態で検討を行ったところ、AGE-BSAはTNFαと同程度に約2倍にNFKBを活性化した。一方、p65の核内移行はAGE-BSAでは明らかではなかった。以上より、AGE-BSAによるNFKBの活性化は従来しられているNFKBの活性化の機序と異なることが示唆された。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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