研究概要 |
敗血症性ショックに起因した血圧低下におけるEndothelin(ET) receptor antagonistの効果に関して検討した。 1.ET receptor-ET_A,ET_B発現の検討 1)Hanks' Balance液中でconfluentの大動脈平滑筋細胞(5×10^5)にLPS 0.5μg,1μg,2μg,4μgを添加し3時間、6時間、12時間培養した後、5_<PM>[^<125>I]ET-1を添加し、30分後のcell bound radioactivityについて検討した。competitorとして非活性ET-1を用いたところ、LPS 0.5μg、3時間培養ではcompetitor 5×10^<-10>Mでのbinding量が90%であったものが、LPS量の増量にしたがってそのbinding量は低下し、LPS4μgでは20%に低下した。LPS 0.5μg,6時間培養ではcompetitor 5×10^<-10>Mでのbinding量は70%と低下し、12時間では50%となった。LPS増量にしたがって、そのbinding量はさらに低下した。 3)ET_B receptor antagonist(BQ788)をcompetitorとして検討したところ、LPS 0.5μg、3時間培養ではcompetitor 5×10^<-9>Mでのbinding量が25%であったものが、LPSの増量にしたがってそのbinding量は増加し、LPS4μgでは35%となった。LPS0.5μg,6時間培養ではcompetitor5×10^<-10>Mでのbinding量は40%、12時間では45%となった。LPS増量にしたがって、そのbinding量が増加した。 4)Northern blotにてtotal RNAsについて検討したところ、LPSの増量にしたがいET_B mRNAはabundantとなった。
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