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1998 年度 実績報告書

TH2/TH1を用いた心移植後免疫寛容深度の定量的評価法

研究課題

研究課題/領域番号 09770995
研究機関山口大学

研究代表者

濱野 公一  山口大学, 医学部, 助手 (60263787)

キーワード心移植 / 免疫寛容 / 冠動脈硬化 / マウス / サイトカイン
研究概要

心移植後種々の深度の免疫寛容に導入し、TH2細胞とTH1細胞から分泌されるサイトカインを測定することにより免疫寛容の深度を定量評価し、慢性期における冠動脈硬化病変から回避できるかを検討した。C57BL/10マウスをドナー、C3Hマウスをレシピエントとして異所性心移植を行い、1)抗αβT cell receptorモノクローナル抗体(mab)(H57)、2)抗CD80モノクローナル抗体(1G10)と抗CD86モノクローナル抗体(GL1)との併用の2種類にていずれも免疫寛容に導入した。
1. 移植心に発現されたサイトカインの測定によるTH1/TH2の検討
移植後7、14、50、100日目に移植心を摘出し、ホモジネートした後、上清中のIFNγとIL4を測定した。移植早期では、抗αβTCR mab投与群ではTH2優位、抗CD80/86mab投与群ではTH1優位となったが、100日目では両群ともコントロール群の値と同じとなった。
2. 移植心冠動脈硬化病変の評価
移植後50、100日目に移植心を摘出し、内膜肥厚の程度を両群で評価した。抗αβTCR mab投与群では明らかな内膜肥厚を認めたが、抗CD80/86mab投与群では内膜肥厚を認めなかった。
3. 免疫寛容導入後のalloreactivityの評価
移植後100日目にレシピエントよりリンパ球を採取し、cytotoxic assayを行った。抗CD80/86mab投与群ではcytotoxic lymphocyteは誘導されなかったが、抗αβTCR mab投与群ではcytotoxic lymphocyteが誘導された。
以上の結果よりTH2/TH1は、免疫寛容導入においては、有用な指標になるかもしれないが、遠隔期の冠動脈硬化病変の指標とはならないと判断された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] K.Hamano: "Ani-αβ T cell receptor monoclonal antibody induce tolerance without dominant infiltration by Th2 cells into grafts" Transplant Proc. 30(7). 3872-3892 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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