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1998 年度 実績報告書

血液駆動装置の不要な植え込み型小型人工肺に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09771015
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

前田 朋大  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00246555)

キーワード人工肺 / 小型 / 植え込み型 / 血液駆動装置 / 左損失 / 動物実験 / 右心室 / fiber
研究概要

本年度の実験では人工肺の圧損失がどの程度が適当なのかを検証し、植え込み型人工肺の可能性を確認することを目的とした。
【方法】クラレ社製メノックス6000をべースにFiber体積を1/2、1/3にし、圧損失を変えた2種類の人工肺を用いた。雑種成犬20頭を用いて、急性実験を施行した。その結果は97年度アメリカ人工臓器学会、日本人工臓器学会、人工心臓と補助循環懇話会で「右心室駆動式完全植え込み型小型人工肺の基礎的研究と実現の可能性」という題で発表した。
【結果】
1. フォローファイバーの体積を1/2にしたものA群、1/3に改良したものB群を用いた。圧損失(=肺動脈圧-左房圧(mmHg))はA群:35.8±1.5、B群25.6±5.2(mmHg)末梢動脈酸素分圧はA群:150.8±22.3,B群122.3±15.3(mmHg)であった。
体重15kg前後の成犬正常の右室圧に近い圧損失に工夫したfiber体積1/3のものでも100(mmHg)以卜の末梢動脈酸素分圧を有し、小型で植え込み可能な人工肺の将来性を確認することができたが、その圧損失と酸素化能、炭酸ガス除去能を算出すると、体重60kg前後の成人には未だ、十分なものとは云えず、フォローファイバーの性能向上に期待するしかない。
2. 人工肺移植時の心拍出量の変化は、用いた成犬の移植前のフィラリア罹患による肺高血圧の程度により異なり、肺高血圧が重症なほど右室がトレーニングされているため、心拍出量は移植後増加するが、最高45%、平均でも26.5%増加することが判明した。
3. 電子走査顕微鏡による観察からフォローファイバーを束ねるポリエステル糸の周囲に血液微小凝集塊が多数観察された。今後はフォローファイバーを束ねるその糸の必要性も再考し、血行力学からその形状も考慮する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Maeda T et al: "The effectiveness of immuno suppression therapy using FK 506 and 15-04oxy sperguhlin in concordaut soe motransplantation" J Jpn Assn Thorac Surg. 45. 841-845 (1997)

  • [文献書誌] 北村昌也、前田朋大 ら: "高齢者における機械人工弁の術後遠隔成績" 人工臓器. 27(1). 187-190 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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