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1997 年度 実績報告書

生理的条件下における関節軟骨修復に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09771079
研究機関旭川医科大学

研究代表者

徳広 聡  旭川医科大学, 医学部, 助手 (10237076)

キーワード変形性関節症 / 軟骨損傷 / 骨軟骨移植
研究概要

1、実験的軟骨損傷の作成
内側半月と前十字靭帯の切離により、6週では肉眼的には軟骨面の光沢の低下、表層の線維化を伴う軟骨損傷が作成された。また12週では、軟骨の亀裂と部分的な軟骨下骨の露出を伴う比較的進行した軟骨損傷が形成された。損傷程度は、時間経過とともに進行した。
2、正常関節における軟骨修復
(1)荷重部に移植した群
正常関節の荷重部に移植した骨軟骨複合組織は、周囲骨組織とは、早期より治癒した。損傷軟骨は、表層の損傷であったものは、平滑になり損傷の進行は見られなかったが、軟骨下骨に及ぶ損傷では、線維軟骨による不十分な修復にとどまった。
(2)関節腔内に遊離で移植した群
正常関節の関節腔内に移植した群では、いずれの軟骨損傷においても(1)で示された修復に比較して、より修復が促進された。しかし軟骨下骨にまで及ぶ損傷では硝子軟骨による修復には至らなかった。
3、病的関節における修復
病的関節の関節腔内に遊離で移植した群においては、(1)、(2)で示された修復より軟骨の修復は劣っていた。
4、まとめと今後の展望
損傷軟骨は、正常関節の生理的環境において、部分的に修復されることが確認された。修復の程度は、損傷の程度に依存し、荷重を除いた条件下が望ましいと考えられる。また、病的関節では、非荷重下においても修復は阻害され、これは周囲環境に存在するサイトカインや蛋白分解酵素の影響が考えられた。今後は、生理的環境下で修復された軟骨骨複合体が、病的環境下でいかなる経過を示すかを解明する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 徳広聡、他: "Low-demanded kneeにおける前十字靭帯損傷の機能予後" 日本整形外科学会雑誌. 71. 314- (1997)

  • [文献書誌] M.Miyatsu et. al: "The influence of tibial tunnel site on the kneelaxity after anterior cruciate ligament reconstruction using artificial ligament" The Knee. 4. 129-133 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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