研究概要 |
1.骨芽細胞培養系の確立:胎生21週において胎児ラット頭蓋骨を採取し、トリプシン,コラゲナーゼPにて酵素処理を行い得られた骨が細胞を10%fetal bovine serum(FBS)を含むDMEM培地にて培養した。開始後5日にて細胞がconfluenceとなり、以後は10%FBS,ascorbic acid,β-glycerophosphateを含むBGJb培地にて培養した。 confluence後0,4,9,14,19日にてRNA抽出のためにharvestされた。Northern blot analysisにより、骨芽細胞の増殖,分化に伴い、α1(1)procollagen,alkaline phosphatase,osteopontin,osteocalcinの遺伝子発現が経時的に変化することが確認された。またconfluence後19日の培養細胞をVon Kossa染色し、形成されたbone noduleが石灰化していることを確認した。 2.アンチセンスを細胞に効率的に導入するために遺伝子導入剤(TfX)を使用する。しかし骨芽細胞培養におけるTfXの至適濃度は明らかでない。まずTfXが細胞毒性を示さない適切な濃度を決定するため、MTT assayを使用し、各濃度での骨芽細胞増殖に対する影響を検討した。2,20,40,100μMのいずれの濃度でも細胞増殖は抑制されなかった。 3.osteocalcinのcoding regionの1-16ヌクレオチドを持つantisense S oligoを作製し、この細胞培養系にTfXとともに投与し、osteocalcinの蛋白合成を抑制できるか否かを検討している。
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