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1998 年度 実績報告書

リーミングによる長管骨の微小血管構築への影響について

研究課題

研究課題/領域番号 09771105
研究機関北里大学

研究代表者

中村 聡明  北里大学, 医学部, 助手 (90255331)

キーワードリーミング / 微小血管構築 / 髄内釘 / 骨皮質血流 / Revascularization / Microangiography
研究概要

【はじめに】髄内釘法のReamingの是非は議論の分かれるところである。そこで動物実験で髄内釘手術後の骨皮質血流の経時的変化をLaser Doppler Flowmetryを用いて測定してきたが、血流量変化の概略は掴めるが、再現性に欠け統計学的検討には疑問が残った。そのため新たな血流測定方法を用いて実験を行った。
【方法】家兎49羽の大腿骨に髄内釘手術を行い、右大腿骨をReamed群(以下R群)、左大腿骨をUnreamed群(以下UR群)とした。R群(49肢)は、ドリルでReaming後φ3.0mmのKirschner鋼線を大腿骨顆間部より挿入した。UR群(49肢)はReamingを行わずにφ2.0mmのKirschner鋼線を挿入した。また、無処置の7羽をControl群とした。経過観察期間は、術後2時間、3日、1、2、3、4、5週の7つの時期に分類した。各時期で墨汁染色(Microangiography)を行い、骨幹部中央横断面のH-E染色標本を作製した。標本を25倍で鏡顕し、1視野内の染色血管数と全血管数の比をVascularization Ratio(以下VR)として求めた。VRの変化と、R群とUR群間の有意差を、Unpaired t検定を用いて評価した。
【結果】R群とUR群間の有意差は認められなかった。R群とUR群ともに、骨皮質側より骨髄側が有意に障害された。骨皮質血流の回復時期は、R群とUR群ともに4週間を要した。
【考察】長管骨の皮下骨折治療においては、骨皮質血流の障害に関してR群とUR群間の有意差はないと推測された。骨皮質血流の回復には骨膜循環、骨皮質循環、骨髄循環の3つの循環系のネットワークの関与が示唆された。要旨は第24回日本骨折治療学会、Orthopaedic Trauma Association Annual Meeting(October7-9,1998)で発表した。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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