• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

海馬CA1における脳虚血に対する 全身麻酔薬の保護効果

研究課題

研究課題/領域番号 09771142
研究機関富山医科薬科大学

研究代表者

廣田 弘毅  富山医科薬科大学, 附属病院, 講師 (30218854)

キーワード海馬スライス / CAI / NMDAレセプタ / 脳虚血 / 全身麻酔薬
研究概要

脳虚血においては、NMDAレセプタが活性化されることが知られている。前年度の検討結果から、吸入麻酔薬およびケタミンはNMDAレセプタを抑制するが、バルビツレートおよびプロポフォールは作用しないことが明らかとなった。したがってNMDAレセプタの抑制という観点からは、吸入麻酔薬およびケタミンが虚血における脳保護に対し有効である可能性が示唆されたが、この点を明確にするために、本年度は虚血脳モデルを用いた検討を行った。
ラット海馬スライスのSchaffer collateral fiberに刺激電極を置き、CAl領域に細胞外電極を刺入して、集合電位(PS)を記録した。100μM NaCNを灌流してchemical hypoxiaのモデルを作成し、全身麻酔薬の保護効果について検討した。実験は37℃で行った。
NaCNの灌流(15分)は、PS amplitudeを不可逆性に抑制した。30分間のケタミン(1mM)前処置により、NaCNの効果が減弱する傾向を示したが統計学的な有意差は認められなかった。これは、(1)chemical hypoxiaの効果が脳スライス間でばらつく、(2)chemical hypoxiaとhypoxic hypoxiaで細胞レベルの病態が異なる、(3)全身麻酔薬単独では充分な脳保護効果を得られない、などの理由によると考えられた。今後は、(1)低濃度のCNを長時間灌流する、あるいは(2)窒素ガスによるhypoxic hypoxiaを誘導することにより、より安定した脳虚血モデルを作成して検討を重ねたい。さらに全身麻酔薬に低体温を付加し、脳保護効果について検討したい。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] K.Hirata,SH Roth: "GABAergic mechanssms in the action of general aresthefics" Toxicology Letters. 100. 203-207 (1998)

  • [文献書誌] M.Wakasugi,K Hirota: "The effects of general anesthetics on excitetory and inhibitory syncptis trausmission in crea CAl of the rat hippoecup" Anesthesia & Anclgesia. 88(in press). (1999)

  • [文献書誌] 竹端恵子 広田弘毅: "ラット海馬スライスにおけるn-alcoholsの影響とcatoff" 麻酔と蘇生. 34(in press). (1999)

URL: 

公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi