尿路結石に含まれるオステオポンチンの生化学的特性を検討した。ヒト母乳より精製したオステオポンチンとリコンビナントオステオポンチンを作成し、これからがシュウ酸カルシウム結晶成長に与える影響をシ-ドクリスタル法にて検討するとともに、その形態学的変化をSEMにて調べた。又オステオポンチンは、側鎖にシアル酸を多く含むため、これを酵素を用いて消化したアシアロオステオポンチンも同じく用意した。この三者の活性はリコンビナント、オシアロ、ネイティブオステオポンチンの順に強い抑制活性を有していた。この事から、オステオポンチンの側鎖が、この活性には重要であり、蛋白の一次構造それ自体はあまり重要でないことが明となった。
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