1. 胎盤増殖因子(PIGF)第1エクソンに含まれる230bpをPCRにて増幅後、TAクローニングによりプラスミドを作成した。定法に従い切り出したPIGF配列をアイソトープにてラベリングしこれをプローブとして、ヒトゲノムライブラリーよりスクリーニングを行った。1、000、000のファージから開始し第3次スクリーニングを経て6個のファージを単離することに成功した。次いで、それぞれのファージからラージスケールDNA抽出を行い現有のオートシークエンサーを用いてシークエンス解析を順次施行中である。 2. 胎盤、平滑筋、肝臓、脳、絨毛癌細胞などからゲノムDNAを抽出し、制限酵素にて処理後、PIGF cDNA プローブを用いたサザンプロットハイブリダイゼーションを行い、ゲノム上でのPIGFの発現パターンを比較した。 3. 今後、核蛋白を胎盤、平滑筋、肝臓より抽出し、これまでの研究より得られたPIGFプロモーター領域を用いてDNaseIフットプリンティング法を行い胎盤核蛋白を用いた場合のみDNaseIの消化から保護される塩基配列を求める。次いで、この塩基配列をもとに胎盤に特異的に存在するDNA結合蛋白を検討する予定である。
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