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1997 年度 実績報告書

子宮内膜癌の悪性度へのテロメラーゼ活性の役割とブラシ生検による癌の早期診断の試み

研究課題

研究課題/領域番号 09771289
研究機関札幌医科大学

研究代表者

斉藤 豪  札幌医科大学, 医学部, 助手 (90145566)

キーワードテロメラーゼ / 子宮内膜癌 / 卵巣ホルモン / タモキシフェン
研究概要

近年,テロメラーゼ活性の検出法としてTRAP assayが報告されて以来,多くの癌組織で極めて高率でテロメラーゼの活性が検出され,また正常組織ではほとんど検出されないことが報告されてきた。この方法は極めて少量のサンプルからでも十分に検出できるほど感度が高く,前癌状態や癌細胞の数が少ない場合でも検出できる可能性があり,癌の初期診断法の一つとして期待されている。
実験と方法
1)TRAP assay
正常子宮内膜30例、子宮内膜増殖症31例、子宮内膜癌32例、妊娠14週の脱落膜1例の手術摘出組織の一部をKimらの方法に従いホモジナイズしこのうち3mgを実験に使用した
2)Telomerase ELISA assay
すべての症例は閉経後1年以上経過した婦人を対象に行われた。正常子宮内膜56例、子宮内膜増殖症20例、子宮内膜癌23例そしてタモキシフェン服用中の正常子宮内膜27例から子宮内膜ブラシで細胞を採取し、これをTRAP assay同様にホモジナイズし、1mgを実験に使用し、BOEHRINGER社のTelomerase ELISA Kitを用いてテロメラーゼ活性を測定した。子宮内膜癌、増殖症は組織学的に診断を確定した。
実験結果
内膜組織の測定ではテロメラーゼ活性は正常内膜でも活性を認め、さらに性ホルモンの影響下にあること明らかになった。しかし、閉経期内膜ではテロメラーゼ活性は認めず、閉経期での癌診断の手段となりうると考えられるが、ブラシによるサンプルからの測定では,子宮内膜増殖症-子宮内膜異型増殖症-子宮内膜癌のテロメラーゼ活性はオーバーラップしており、これらをすぐに癌の早期診断として使用することにはならない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Saito T et al: "Connexin 37 mutations in Rat Hepotic angiosarcomas induced by lonyl Chlaiole" Cancer Research. 57. 375-377 (1997)

  • [文献書誌] Saito.T et al: "Co-owcinated Expression of Connxin26 and 32 in Huru Enchextrel Glmdilaer Epithdeirm During the Reproctire lgcle" International Journal of Cancer. 73. 479-485 (1997)

  • [文献書誌] Saito.T et al: "Prohfeiction-Associated Regulation of Telomerose Activity in Human Endgretrium and its potentiol Induction in Eady Cancer" Biochem.Biophis Res Comn. 231. 610-614 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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