• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

耳鼻咽喉科感染症におけるペニシリン耐性肺炎球菌の分子疫学的検討-RAPD法による分子疫学の応用-

研究課題

研究課題/領域番号 09771355
研究機関岡山大学

研究代表者

福島 邦博  岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (50284112)

キーワード肺炎球菌 / 薬剤耐性 / 遺伝子型 / RAPD / 遺伝疫学 / 急性中耳炎 / 急性副鼻腔炎 / PRSP
研究概要

国立岡山病院、岡山大学医学部等の耳鼻咽喉科外来から分離同定された肺炎球菌23株について以後の検討に供した。培養によって肺炎球菌と同定されたこれらの臨床分離株は一部をMICの測定に用いた。サンプルの一部からは蛋白を抽出し、ペニシリン結合蛋白(PBP)を検討した。残りはDNAを抽出してRAPD(Random Amplified Polymorphic DNA Analysis)法による分子疫学的検討に用いた。またこれらと同時に従来疫学的報告に幅広く用いられてきた血性型も検討した。これらの23株中ペニシリン感受性株は12株(52.2%)であり、残りは低感受性ないしは耐性株であった。うち2株(8.7%)は多剤に高度耐性を示す薬剤耐性肺炎球菌であった。PBPは感受性株および高度耐性株では各々の群で殆ど均一なバンドパターンを示していたが、中等度耐性株ではそれぞれの株によって多形性に富んだPBPプロフィールを示していた。これらのうち、すでに10例については血清型とRAPDによる解析を行っているが、その10例のうちでは血清型は8例が19型、2例が6型であった。RAPD法では各々の血清型を示す肺炎球菌を更に詳細に分類し、しかもそれらの近縁性を検討することも可能であった。こうした特性から従来広く行われてきた血清型による分類に比べてRAPDには新たな有用性があることが示唆された。現在、RAPD法による解析を更に多くの臨床検体に応用し、その疫学的調査を行っている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 福島邦博: "耳鼻咽喉科の難治性感染症-MRSA,PRSP,HIV-(耳鼻咽喉科・頭頚部外科クリニカルトレンドPART2)" 中山書店, 288 (1998)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi