• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

蝸牛特異的遺伝子の同定に関する分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09771358
研究機関香川医科大学

研究代表者

古田 浩  香川医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (90209180)

キーワードラット / 蝸牛 / Differential display PCR法
研究概要

多くの研究者の研究にもかかわらず、正常、病的蝸牛の分子機構はほとんど解明されていない。その理由として、その器官の特殊性によるところが多い。蝸牛は小さいのみならず、その中に多種類のお互いに全く違った細胞が骨胞に囲まれた状態で存在している。このため蝸牛から生化学的、分子生物学的分析に耐えるサンプルを得るのは困難を極める。
Differential Display PCR法は各種疾患における遺伝子発現の動態を検出可能にした点で画期的である。この手法は必要なサンプル量が、旧来の手技に比べ非常に少なく、特に内耳の研究を遂行する上で有利である。我々はこの手法を用いて、内耳に特異的に発現している可能性のある遺伝子関連クローンをこれまでの研究によって得ている。本年度、これらのクローンを蛍光指標し、まずラットの遺伝子の一部であることを確認するためサザンハイブリダイゼーションを、実際のラット蝸牛での発現を確認するためにノーザンハイブリダイゼーションを施行した。現在は、ライブラリースクリーニングにて、より長いクローンを得るプロジェクトが進行中である。
本年度はこれに加えてラット内耳におけるホルモンレセプター(アルドステロンレセプター、ANPレセプター、バゾプレッシンレセプター)の同定を行った。各種ホルモンレセプター、成長因子レセプターは内耳に多く発現しており、この結果も蝸牛特異的遺伝子の同定に向けた一助になる。また本年度は、来年度の研究に向けて、遺伝子を電気生理学的に検討する準備を行った。さらに、アミノ酸糖体、騒音負荷による難聴のモデル作成の準備を行った。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] H.Furuta: "Expression of hormone receptor genes in the endolymphatic sac" Abstract of the 21st ARO Midwinter Research Meeting. 193-193 (1998)

  • [文献書誌] H.Furuta: "Expression of mRNA encoding vasopressin Vla, vasopressin V2, and ANP-B receptors in the rat cochlea" Hear Res. (in press).

  • [文献書誌] H.Furuta: "Membrane potential in isolated epithelial cells of the endolymphatic sac in the guinea-pig" Acta Otolaryngol (Stockh). (in press).

  • [文献書誌] 古田浩: "バソプレッシンレセプター・ANPレセプター・アルドステロンレセプターのラット内耳における局在" Otol Jpn. 7(4). 511-511 (1997)

  • [文献書誌] 古田浩: "ラット内リンパ嚢におけるアミロライド感受性ナトリウムチャンネルの同定" Otol Jpn. 7(4). 475-475 (1997)

  • [文献書誌] 古田浩: "バソプレッシンレセプター・ANPレセプター・アルドステロンレセプター遺伝子のラット内耳における発現" Otol Jpn. (in press).

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi