研究概要 |
1.患者生検組織より得られた病理標本を用いて、抗上皮成長因子受容体(EGF-R)抗体、及び抗p53癌抑制遺伝子蛋白抗体による免疫組織化学的検索を行った。扁平上皮癌等、上皮系の悪性腫瘍で、EGF-Rの発現は増強していたが、p53蛋白の発現は組織学的悪性度と相関せず、悪性リンパ腫、網膜芽細胞腫、悪性黒色腫、扁平上皮癌での発現はほとんどみられず、一部良性上皮性病変で陽性に染色された。 2.同時に腫瘍細胞の増殖能の評価のため、細胞増殖マーカーであるproliferating cell nuclear antigen(PCNA)とKi-67に対する免疫染色を行ったところ、炎症性病変、悪性腫瘍で陽性度が高く、特にKi-67を認識するMIB-1抗体がその増殖能の評価に有用と考えられた。 (Graefe's Arch Clin Exp Ophtalmol,235:767-772,1997に発表した)
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