• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

誘電分散法による緑内障定量的診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 09771439
研究機関高知医科大学

研究代表者

渡邊 牧夫  高知医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (00220921)

キーワード開放隅角緑内障 / インピーダンス / 誘電分散法 / loss tangent / 白色家兎
研究概要

開放隅角緑内障の発生原因となる線維柱帯の微細構造の変化と,それに伴う房水排出機能の変化を,交流電場中での誘電挙動の変化として捉え得る可能性は大きい.申請者は,誘電分散理論に基づき,線維柱帯の房水排出機能を定量的に評価し,臨床応用への道を探ることを目的としている.本年度は誘電分散法による緑内障定量的診断法開発の前段階として,摘出眼球を用いての誘電測定および誘電解析を行った.まず,電極分極のア-ティファクトを減少させるために測定電極は,ステンレス製のディスポ-ザブル20ゲージ針を改造した微小同心円状表面電極を採用し,良好な精度で測定が可能となった.同電極を用いての摘出眼球の誘電測定により,電気生理学的に線維柱帯部を眼球外から特定可能であった.さらに,測定時に眼圧を変化させると,線維柱帯の直上で,loss tangentのピーク値が最低となり,眼圧の上昇にともない,線維柱帯の誘電分散現象は,よりブロードとなり,loss tangentピーク値は,有意に低下した.
これらの実験結果から,眼圧に無関係に角膜輪部から0.5mm強膜側の直上で,線維柱帯の誘電挙動が観察可能であり,線維柱帯での房水のフローを増加させると,さらなる分散現象のブロード化を認めたことから,本法により観察可能な線維柱帯の誘電挙動は,その微細構造のみでなく,房水排出機能をも反映している可能性が考えられた.今後さらに,in vivo眼球を用いての追加実験を予定している.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 渡辺 牧夫: "誘電分散法を用いた線維柱帯の電気生理学的特定" 日本眼科学会雑誌. 102(4)掲載予定. (1998)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi