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1997 年度 実績報告書

視覚誘発電位を用いた他覚的視機能評価

研究課題

研究課題/領域番号 09771448
研究機関宮崎医科大学

研究代表者

新井 三樹  宮崎医科大学, 医学部, 講師 (10253832)

キーワードSweep pattern 視覚誘発電位 / 緑内障 / 空間周波数特性
研究概要

パターン視覚誘発電位(PVEP)は眼科では主に黄斑部、視神経の機能評価に用いられる。PVEPはその刺激、記録方法によりTransientとSteady-stateに分けられる。Transient PVEPは刺激の反転が遅く(8ヘルツ以下)、刺激から約100msecのところに出てくる陽性波をP100といい、この波の振幅や潜時をもって、異常を判定する。この方法が一般的に行われているPVEP検査である。緑内障眼で視力が著しく低下している例ではPVEPの反応は認められなくなるが、視力が保たれている例でも振幅の低下、潜時の延長が認められることもある。しかし、振幅の低下、潜時の延長は視神経疾患でも認められ、例えば視神経が蒼白になっている眼では、それが緑内障によるものか、視神経疾患によるものかはTransient PVEPでの判定が困難になることがある。steady-state PVEPでは刺激の反転頻度を上げて記録するので反応の波形は正弦波様になる。刺激の市松模様のサイズをいろいろと変化させて4、5種類記録する。測定評価するのは振幅で、この振幅の大きさと刺激のサイズでグラフ(振幅-チェックサイズ曲線)を作成すると、正常眼では市松模様のサイズが20から40分あたりでピークを示す。これが視神経疾患ではピークが無くフラットになるため鑑別に利用できる。このピークを示す性質を空間周波数特性というが、これをさらにコンピュータを使ってVEPから他覚的に視力を求めるSpatial frequency sweep pattern VER(空間周波数スイ-プPVER)で記録すると、視神経疾患では自覚的視力がよくても他覚的視力が低下し、緑内障眼では両方の視力に差が無く、緑内障の鑑別に役立つ。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 新井 三樹: "電気生理学的検査と緑内障診断" あたらしい眼科. 14. 837-841 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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