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1997 年度 実績報告書

高ビリルビンGunnラット胎児への肝細胞移植について

研究課題

研究課題/領域番号 09771488
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

大久保 辰雄  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (20277007)

キーワード肝細胞移植 / 胎児治療
研究概要

本年度は慈恵医大DNA研究所での実験に加え,UCSF,Fetal Treatment Center(Prof.Harrison)に数回短期出向して技術的なアドバイスを得ることができた。UCSFでは成熟ラットからの肝細胞単離と胎児腹腔への移植,及びヒト胎児肝臓から単離したCD34+CD38-造血幹細胞の培養とレトロウィルスによる遺伝子導入を学ぶ機会をもった。
肝細胞採取:成熟Wistarラット肝臓からコラゲナーゼ消化法により肝細胞を採取した。トリパンブルーによる判定では最終的には80%以上のviabilityをもつ細胞が得られた。
培養(造血幹細胞):胎児肝臓から単離した造血幹細胞は臍帯血や成人骨髄から得られるものに較べてより未分化で自己再生能が大きい。UCSFでは実際に実験を手伝わせていただいたが,単純な肝細胞単離と較べると細胞の純化に途中多くの操作が要求されるものの,同じ肝由来の細胞という意味で参考になる点は多かった。造血幹細胞移植の分野では移植の生着率を上げるために,各種サイトカインを組み合わせて培地に添加し前培養することが行われているが,肝細胞に関しても前培養を考慮した方がよいとの洞察を得た。
遺伝子導入(造血幹細胞):UCSFではさらにレトロウィルスを使用してNGFRの発現遺伝子を導入したが,今の所10%内外の発現しか得られていない。マーカーとなる遺伝子を導入した肝細胞を使用すれば,ビリルビン値以外にも術後の移植肝細胞の評価の指標を得ることができ,組織学的な判定も容易になるので余力があれば次年度以降も試みたい。
70%肝切除ラットの作製:本年度中は作製のみで移植は未施行。
ラット胎児への肝細胞移植:Wistarラット胎児を用い,子宮に切開を加え1頭ずつ実体顕微鏡下に肝細胞の浮遊液を27G注射針を用いて腹腔内へのinjectionを行った。術後生存成績が悪く手技的な改善を要する。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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