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1997 年度 実績報告書

唾液腺導管細胞におけるイオン輸送とその調節過程のリアルタイム・モニタリング

研究課題

研究課題/領域番号 09771545
研究機関北海道医療大学

研究代表者

谷村 明彦  北海道医療大学, 歯学部, 講師 (70217149)

キーワード唾液腺 / 導管細胞 / カルシウムイオン / カルシウムウェーブ / カルシウムオシレーション / 画像解析 / 共焦点レーザー顕微鏡
研究概要

耳下腺導管細胞におけるイオンの再吸収を調節する細胞内情報伝達機構を明らかにするために、種々の受容体刺激によって惹起されるカルシウム・シグナルを画像解析システム(ARGUS 50)及び共焦点レーザー顕微鏡により解析した。
1 画像解析システムによる解析
コリン作動性受容体刺激薬カルバコール(0.1-10μM)により濃度依存的な細胞内カルシウム濃度の上昇が観察された。一方、β-アドレナリン受容体刺激薬であるイソプロテレノール(0.1-1μM)はゆっくりとした小さな細胞内カルシウム濃度の上昇を起こした。
2 共焦点レーザー顕微鏡による観察
共焦点レーザ顕微鏡により導管を構成する1つ1つの細胞のカルシウム濃度の変化を解析した。導管を構成するほとんど全ての細胞がカルバコール刺激に対して反応した。0.1-1μMのカルバコールでは断続的なカルシウム濃度の上昇(カルシウム・オシレーション)が観察されたが、10μMでは一過性の大きは上昇が起こった。また、イソプロテレノール刺激は導管を構成する約半数細胞において断続的なカルシウム上昇を起こした。これらの反応は全て腺腔側から始まり1秒程度の遅れで基底側に広がるカルシウム・ウェーブとして観察された。
今後、カルシウムに加えもう一つの主要な細胞内情報伝達物質であるサイクリックAMP濃度の変化を解析し、これらの細胞内シグナルの動きと種々のイオン(Na+,K+,Cl^-)濃度の変化を対応させて観察を行う計画である。また、イソプロテレノールに対する反応において導管細胞内に多様性が見られた事から、これらの細胞の機能、形態的な違いについて検討を行う予定である。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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