• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

耳下腺ホスホジエステラーゼアイソザイムの動物種による多様性の検索

研究課題

研究課題/領域番号 09771553
研究機関日本歯科大学

研究代表者

今井 あかね  日本歯科大学, 新潟歯学部, 助手 (60180080)

キーワード耳下腺 / ホスホジエステラーゼ / cAMP / マウス / ハムスター / モルモット / ウサギ
研究概要

唾液タンパクの分泌機構にcAMPがセカンドメッセンジャーとして働いていることはよく知られているが、耳下腺におけるcAMP分解系はこれまでによく調べられていなかった。本研究は動物種間の耳下腺ホスホジエステラーゼ(PDE)アイソザイムの違いを調べ,エクソサイトーシスに対する制御機構を考察することを目的としている。本年度はラット以外の動物(マウス,ハムスター,モルモット,ウサギ)の耳下腺PDEアイソザイムを分画し,PDEファミリーの同定およびラットとの比較検討を行った。
1.PDE活性の細胞内分布を調べた結果,マウスおよびモルモット,ウサギの耳下腺では全活性の80%以上が可溶性画分に存在し,ラット同様そのほとんどが100,000xg遠心上清にみられた。
2.ハムスターでは全活性の約3割が膜画分にみられ,rolipram-insensitive cAMP-specific PDE(PDE7)である可能性が示された。
3.すべての種の可溶性画分にCa/calmodulin-dependent PDE(PDE1)およびcGMP-stimulated PDE(PDE2),cGMP-inhibited PDE(PDE3)が存在したが,種によってメインとなるPDE活性は異なった。すなわち,ラットではPDE3が多かったが,モルモットではPDE1,マウスとハムスターはPDE2が多かった。
4.cAMP-specific PDE(PDE4)については種によって多様性を示し,モルモットでは検出できなかった。
5.リン酸化処理により活性化されるPDEアイソザイムを検索した結果,ラット耳下腺PDE3およびPDE4のように顕著に活性化するアイソザイムは認められなかった。
これらの結果は耳下腺のcAMP分解機構がウサギはもちろん,同じ齧歯類でも種により異なることを示しており,唾液分泌の調節代謝に違いがあることを示唆している。

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi