・サイトメガロウィルス由来のプロモーター、及び、ネオマイシン耐性遺伝子を有する発現ベクター(pCDNA3.1)に、その5′端にFLAGをコードする配列を、そして、3′端に核移行シグナル配列を有するE.coli由来Tau/TuscDNAを組み込んだベクター(pCD-FTN)を構築した。 ・SV40largeT抗原(tsA58)を含むplasmid(pBR322)で転換したNIH3T3細胞(NIH3T3/13C7)に、pCD-FTNを導入することにより改変Tau/Tusタンパク質の与える影響を検討したところ、ネオマイシン耐性株は得られなかった。このことより、同細胞の増殖に改変Tau/Tusタンパク質が影響を与えていることが考えられる。 ・改変Tau/Tusタンパク質が、NIH3T3/13C7細胞の増殖に影響を与えるのか否かを検討するために、核移行シグナルを有するTau/Tusと蛍光タンパク質であるGFPとの融合タンパク質の発現を可能にするベクターを構築した(pGTNL)。 ・NIH3T3/13C7細胞にpGTNLを導入し、24、48時間後に蛍光顕微鏡により、細胞の観察を行った。すると、24時間後には、核に融合タンパク質の存在が確認されたが、48時間後には、それらの細胞は消失していた。また、pGTNLを導入した場合は、コントロールである、pEGFP-C3を導入した場合に比べて、死細胞が多いように思われた。 現在、より詳細に検討中である。
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