研究概要 |
1. 多形核白血球からのIL-12産生のフローサイトメトリー法による検討 多形核白血球は、健常者の末梢血より比重遠心法にて分離した。P.gingivalis,A.actinomycetemcomitans,F.nucleatumの三種の歯周病原菌は、生細胞蛍光色素PKH-2にて染色し、PE-標識抗IL-12p70モノクロナール抗体を用いた細胞内サイトカイン産生解析との二重染色を行い検討した。食菌開始後3時間では、いずれの歯周病原菌による貪食刺激でも70〜75%の多形核白血球がPKH-2陽性を示したが、IL-12陽性細胞は食菌刺激開始後1時間では認めず、6時間後では、多形核白血球の5〜10%に認め、これらの細胞はPKH-2(FITC)陽性およびIL-12(PE)陽性のダブルポジティブ細胞であった。 2. 多形核白血球培養上清中のIL-12p70の検討 各歯周病原菌貪食刺激時の多形核白血球培養上清中のTotal IL-12量とIL-12P70量をELISA法で測定した。Total IL-12量、IL-12p70量とも反応開始後24時間まで、P.gingivalis刺激,A.actinomycetemcomitans刺激、F.nucleatum刺激のいずれの菌刺激でも10〜20pg/mlを示しTotal IL-12量、IL-12p70量の間に差異はほとんど認められなかった。 3. 免疫電顕細胞化学による多形核白血球からのIL-12産生の検討 細胞内抗原検出試薬およびIL-12p40モノクローナル抗体、ゴールド標識二次抗体によるpre-embedding法による検討の結果、F.nucleatum食菌開始後6時間の試料で、F.nucleatum貪食多形核白血球の細胞質に、陽性所見が認められた
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